まず決めるべき5つのコト
起業・創業を決意したら行う5つの決めコトは以下の通りです。
- 個人事業主or法人を決める
- 事業計画の作成
- 資金は足りているか確認する
- 設備は整っているか確認する
- 税理士と顧問契約を結ぶべきか検討する
法人を立ち上げて創業融資・補助金を活用することも大切ですが、運営費用を含めて本当に法人にするべきか慎重に検討しましょう。
事業計画書は各金融機関の創業融資や補助金の審査を通す目的だけではなく、実際に事業を成功させるための重要なツールになります。
額面だけのものではなく、計画通りに実行できる中身のある事業計画を立てることが成功への近道になります。
新規創業した法人は1年後には60%が倒産・廃業して10年後に生存している会社は6%ほどしかないデータが有名です。
創業して間もない期間で倒産する法人で多いのが、運転資金のショートです。実績のないベンチャー企業は融資を受けにくいことも倒産率の高い要因です。
当サイトでは資金ショートしてから調達を試みる方法を幅広く紹介していますが、これから起業・創業するのであれば必要な資金と設備を把握して運転資金をショートさせない計画と準備をすることが大切です。
売上の上がらない時期は固定費用をなるべく少なくすることも大切です。
税金だけではなく税理士報酬も大きな負担になるので、税理士と顧問契約するかもメリット・デメリットを理解して慎重に検討しましょう。
創業融資、補助金を活用するなら法人の方が圧倒的に有利です。
また、法人にするとビジネス的な信用度を高めるメリットがあります。
創業後に営業したり個人を相手に集客する場合は株式会社の看板は有利です。
個人事業主か法人を決める時は、金銭面と信用度の双方を含めて検討しましょう。
合同会社や個人事業主でも対象になっている補助金もあり、どちらの方がいいかは状況によって異なります。
基本的な考え方としては以下のとおりです。
- 業種に合った形態を選ぶ(飲食店、職人は個人事業主が多いなど)
- 直近の事業計画をもとに決める
(個人事業主で創業、その後法人化する道も候補に入れて検討) - 個人事業主と法人で売上に差が出るか決める(看板の影響を吟味)
- 売上単価の大きいなど事業規模の大きい場合は法人のメリットが大きい
- 求人を出して人を募集するか?(法人にした方が優秀な人材が集まりやすい)
- 法人の維持費(税金、税理士報酬など)に見合ったリターンを得られるか計算する
- まとまった資金調達が必要なら法人が有利
ポイントになるのは、
- 創業時の資金確保および投資費用
- 創業まもない時期での資金調達
- 補助金・助成金
- 看板の重要性
の4点です。
必要に応じて起業家向けの無料相談サービスを活用してみるとよいでしょう。
詳しい詳細はコチラのページでも詳しく紹介しています。
▼ 個人事業主と法人それぞれのメリット・デメリット
起業や創業は頭の中のイメージから始まりますが、事業計画書として書面に落とすことが大切です。創業融資や補助金を受ける時にも必要になりますが、資金調達が不要な場合でも事業計画は作成しておいた方がいいです。
作成方法に決められたフォーマットはありません。
パワーポイントなど普通のPCソフト(Officeなど)を活用して作りましょう。
良い事業計画書の作成方法は以下の通りです。
- 概要の説明を短時間でできる
- 今やること、その時やることなど状況に応じたプロセスがしっかり記載されている
- ファクト(市場の規模や売上高・ライバル企業の数字情報など)の収集をしっかり行っている
- グラフなど魅せ方にこだわりすぎない
事業計画書の目的は、創業者にとって有益なビジネススタートを切るためのものです。
創業融資や補助金のことを知ってから事業計画書を作るのではなく、起業プランができた時点で作成を開始して、納得のいくまで何度も修正を行ってください。
事業を起こすには資金力が必要です。
軌道に乗るまでは数ヶ月から数年かかるビジネスもあり、サービスは良いのに資金力がなくて廃業してしまうケースも多数あります。
必要な資金をしっかりシミュレーションして、資金計画をしっかり立てましょう。
法人設立と運営に必要な費用は以下の通りです。
設立時に必要な費用
- 法人設立の諸費用
- 行政書士報酬
- 資本金
- テナントを借りるのに必要な初期費用
- 準備期間の運営費用(家賃、光熱費、生活費等)
- 従業員を採用するための費用(広告費、研修費など)
- 設備導入費用
法人運営にかかる費用
- 税理士報酬
- 家賃、光熱費
- 仕入れ費用
- 人件費
- 各種税金、保険
実際にかかる費用と必要な資金はビジネスモデルによって異なります。
失敗する人は設立時に必要な費用を甘く考えていることが多いです。
一例をご覧ください。
- 不動産屋を立ち上げようとしたら営業許可が出るのに半年かかって、事業所登録するために先に借りたオフィスを家賃だけ払って資金を溶かしてしまう。
- 居抜きの改装費用だけ調べて飲食店を開業しようとしたけど、駅チカの好立地物件は保証料で数千万円かかることを知らなかった
不動産屋の場合は営業許可が出た時点で資金難になり、広告費や営業活動費を制限しないといけない状況になります。
飲食店は初期費用の高さを理由に立地の悪いテナントを借りて、味は良いのに集客できずに廃業してしまうケースがあります。
創業前後の時期で用意した資金の大半を失ってしまえばビジネスの成功率は当然下がります。
事業を円滑に運営するためには必要な設備が整っていることが必要です。
開業してから、追加の設備投資が必要になると運営費用が圧迫されてしまいます。
設立資金を節約しようとした結果、効率が悪くなったり安物を買いなおす必要が出てきます。
だからといって、ベンチャー企業が事業規模に見合わない高級設備を導入するのもNGです。
同業者へのヒアリングや偵察など市場調査をしっかりして、創業時に必要な設備を揃えるように時間をかけて内容を煮詰めてください。
税理士は毎月定額の報酬を払う顧問契約と必要な都度相談や代理業務を依頼するスポットの2種類があります。
法人の場合は決算申告が複雑なので当初から税理士と顧問契約を結ぶケースが多いです。
しかし、売上が少ないなどシンプルな内容であれば、会計ソフトを使ってある程度は自分自身で対処できます。
個人事業主であれば税理士を一切利用しないケースが多いですが、法人では税理士を入れないことで追徴を受けたり、節税効果を失ってしまうリスクが高いです。
法人にするなら基本的には顧問契約を結ぶ方法で検討して、スポットにするなら自分でも税務や会計のことを勉強する強い気持ちを持ちましょう。
年商で1,000万円を超えるかで税理士の必要性が変わります。
創業1年目の売上見込みも含めて税理士と顧問契約を結ぶか検討しましょう。
資金調達法を予め決めておくと尚良し
補助金や創業融資は、起業後すぐに手に入る訳ではありません。
申請した内容によっては法人を設立してから数か月を要するケースも十分に考えられるため、その間の運転資金は予め準備しておいた方が良いでしょう。
なお、万が一資金が底を付いてしまった場合、売掛債権を売却する事で資金調達を行う「ファクタリング」という選択肢もあります。
銀行融資や消費者金融とは違って借入では無いので”与信審査”という概念が無く、新設会社でも利用が可能というメリットがあります。
参考サイトはこちら
⇒7つの基礎で学ぶファクタリング
せっかく補助金交付が決まっているのに、運転資金が足らず倒産…
なんて事にならない為にも、つなぎ資金の確保はしっかりと行うようにして下さい。