創業融資はいくら融資可能?
創業融資として利用を検討してもらいたいのが日本政策金融公庫です。
政府系の金融機関で創業融資としては「新創業融資制度」と「新規開業資金」の2種類を用意されています。
「新規開業資金」なら最大で7,200万円(そのうち運転資金は4,800万円)まで創業融資を受けられます。
「新創業融資制度」の利率はゼロ金利政策の影響もあって3%以内で、返済期間は設備資金10年、運転資金5年です。
このほか自治体や銀行など一般の金融機関を活用して資金調達する方法もあります。
銀行であれば明確な上限額はありません。
ビジネスモデルがよくて回収の見込みが高ければ億単位の資金調達も可能です。
ただし、個人起業家が創業融資で銀行からまとまった融資を受けられるケースは少ないです。
新創業融資制度
利用条件は以下の3点を全て満たすことです。
- 新たに事業を始める方、または事業開始後税務申告を2期終えていない方
- 雇用の創出を伴う、現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める、産業競争力強化法に定める認定特定創業支援等事業を受けるか民間金融機関と公庫による協調融資を受ける。
以上の要件の中で一定基準を満たす - 創業資金総額の10分の1以上の自己資金を持っている
難しいのは2番です。
必要に応じて直接問い合せたり資金調達コンサル会社に相談して手続きを進めましょう。
創業すれば誰でも簡単に融資を受けられるものではありません。
最低でも10分の1の自己資金も必要です。
新創業融資制度は担保・保証人が原則不要で最大3,000万円まで融資を受けられます。
利率は変動金利で毎月変わります。
平成30年8月1日現在の金利は0.66~2.85%です。
参考URL:https://www.jfc.go.jp/n/rate/index.html
新規開業資金は新創業融資制度の担保版
若干の違いはありますが、利用条件は新創業融資制度とほぼ共通です。
ポイントになるのは10分の1の自己資金は求められないかわりに、担保と保証人が必要です。
詳細は相談の上で決定されます。
利用上限は7,200万円(そのうち運転資金は4,800万円)で返済機関は設備資金20年以内、運転資金7年以内です。
基準金利も新創業融資制度と共通しています。
新規開業資金は変動金利になり、金利据え置き期間は設備資金、運転資金ともに2年です。
Uターン等により地方で新たに事業を始める方の場合は設備資金で土地の取得費用も含まれるので、貸テナントではなく不動産取得を伴う開業にも効果的です。
創業融資利用時の注意点
日本政策金融公庫は法人、個人事業主ともに利用できます。
審査基準で重要なのは自己資金と創業計画全体です。
新創業融資制度では自己資金を10分の1という基準を設けていますが、実際のところ平均で3割くらいの自己資金を用意されています。
申込から融資決定までは3週間ほどの期間が必要で、まとまった資金調達する方はさらに時間をかけて事業計画書などの必要書類の準備をしています。
必要書類
- 創業計画書(一年目の売上や費用の推移計画)
- 資金繰り表(決算書で出すような資産や負債が分かる資料をエクセルなどで作成書類)
- 見積書(設備資金の場合)
- 履歴事項全部証明書または登記簿謄本(法人の場合)
- 不動産の登記簿謄本または登記事項証明書(担保融資の場合)
その他、営業許可が必要な業種の証明書など